My Account

放射線災害における人々の健康と居住環境の改善を目指して


 

将来の放射線災害において何をすればよいのでしょうか?もしくは何をしないのでしょうか?不必要な不安を生み出さずに、被災者の健康調査を改善する方法とは何でしょうか?原子力発電所の重大な事故は稀ですが、過去のこれらの事象は我々の問題解決を助け、将来的な放射線災害の影響を防ぎ、和らげる方法を我々に教示します。これはSHAMISENプロジェクトの目的であり、我々は欧州の資金提供を受けたこのプロジェクトで、最終的な結論をここに示します。




18か月のプロジェクトを通して、ヨーロッパや日本の19施設からの参加者とアメリカ、ロシア、ウクライナやベラルーシの専門家と一緒に放射線災害の急性期、初期から長期へかけての何の対応をしたか(もしくは、何の対応をしなかったか)について調査しました。そして我々は主にチェルノブイリ事故や福島原発事故などの過去の原発事故からの教訓をまとめました。また我々はチェルノブイリ事故の影響を受けたベラルーシ、ウクライナやロシアの住民とノルウェーのサーミ人などから生活上の経験を、そして、福島第一原子力発電所(福島原発)事故において住民コミュニティの現在の活動をまとめました。

このような「教訓」は放射線災害への準備と対応や被災者への健康調査への改善に対する提案内容の根本となります。加えて、放射線災害としての倫理的な影響や経済問題なども考慮されました。また、ステークホルダーとの打ち合わせは我々の提案の効果や影響を最大限に引き出すため、プロジェクトを通して実施されました。

我々のプロジェクトの最終的な報告は、放射線災害における準備、初期や中期への対応、復興期の改善に役立つ28の提案から成っています。またそのうちの7つの一般原理に関する提案は、危害よりも利益をもたらすことの倫理的な原則の包括的な内容に加えて、様々なタイプの事故や災害へ応用が可能であると考えます。我々の提案は、被ばく線量評価、避難と屋内退避、健康調査、疫学調査やコミュニケーションとトレーニングなどの広範囲な項目に及んでいます。

  

 
BRIEF PUBLIC SUMMARY OF RECOMMENDATIONS
DETAILED SUMMARY INFOGRAPHY

You can download the whole recommendations from here.

放射線災害の急性期、初期、長期に渡り実施することとは?

添付の図解資料は我々の提案におけるキーメッセージをまとめたものです。一つの主なメッセージは、人々の全体的な幸福を考慮した包括的なアプローチに関する必要性についてです。放射線災害の影響は直接的な放射線被ばくによる健康影響だけでなく、心理的、社会的、経済的が人々への健康へ負の影響を与えることを考慮することが含まれます。重要なことは、ステークホルダーは被災者の自立や自尊心を尊重し、意思決定をサポートすることで放射線災害や他の事故において被災者の心理的な影響を和らげる必要性が求められます。

「平時」の計画は根本的に医療従事者や専門家の継続的なトレーニングや、事故後の疾病の罹患を確認するための疾病登録のデータベースの確立や改善、事前の責任所在の定義、クライシスコミュニケーションやリスクコミュニケーション計画、そして避難計画や避難経路の準備(どのような状況で誰が避難するかなど)を含んでいます。加えて、福島原発事故の解析では、避難命令を出す前に老人や入院患者への避難プロセスに関する放射線被ばくのリスクと他の健康影響のバランスをとることが重要であることがわかりました。過去の緊急事象からわかるように、政府、メディアと住民の間の相互の信頼関係を築くためには住民へメッセージを伝えるための重要な要素が必要であると考えます。上記項目は、迅速にアップデートされて、特定の状況における信頼のある情報や、多くの緊急事項に関する未知な部分を含んだ潜在的なリスクを提供することになります。

また福島原発事故の経験は、復興期の被災者と専門家をつなぐ対話会を確立するための「地域ファシリテーター」の重要性を認識する機会となりました。この対話会は、被災者とともに食品の摂取や帰還に関することについて情報を討論し、被災者の居住環境の復興管理を進めます。情報やカウンセリングは無償ベースとした被災者への健康調査の進捗に重要な役割を果たします。しかしながら、ガンのような疾病の発生における放射線災害の長期影響の研究は立ち上げただけでなく、長期にわたり有益でかつ持続的であることが求められます。加えて、健康調査に関する被災者の参加は、介入により関連性、有効性や容認性を改善することが期待されます。

レポートからアクションへ

次のステップは、SHAMISENプロジェクトで作成された最終提案報告書を異なったステークホルダー(学術集会、健康と市民防護の政府、EUやWHOのような国際機関)へ届けることとなります。そして我々の最終提案報告書は放射線災害時の被災者に対する健康と生活状況の改善を目的とした計画や政策のベースとして寄与すると考えます。

Other Projects

Latest news from Shamisen

Twitter @ISGlobal_Rad